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『ヒッチコック』(''Hitchcock'')は、サーシャ・ガヴァシが監督し、のノンフィクション本『』を原作とした2012年のアメリカ合衆国の映画である。 アルフレッド・ヒッチコック監督による1960年の映画 『サイコ』の製作の舞台裏を描く作品である。 == ストーリー == エド・ゲインの農場。いきなり弟が兄を撲殺する。予告編〔『サイコ』の予告編は映画のダイジェストだけでなく、猟奇事件が起きた現場の前でヒッチコックが説明するという趣向になっている。〕のように紅茶を飲むヒッチコックが出てきて、この事件がなかったら映画も作らなかっただろうという。 『北北西に進路を取れ』が公開されてヒットしているが、批評家の評価は高くない。次回作の原作を探し始めたヒッチコックの目に留まったのは、エド・ゲイン事件にヒントを得たロバート・ブロックのスリラー小説『サイコ』で、ラストを知られないように本を買い占める。しかし、パラマウント映画社もエージェントも出資に難色を示したことから、屋敷を担保に入れて自費で製作するハメになる。妻のアルマは「30分で殺すのよ」と忠告。脚本はステファノが担当。 シャワー中の殺害シーンの問題や「アメリカ映画史でトイレの映像は必要なかった、ましてや流すなんて」と言われ、前代未聞の演出はヘイズ・コードを振りかざす映倫との不毛な論争を招き、アメリカでは上映できないとまでいわれる。ゲイの噂のあるアンソニー・パーキンスが呼ばれるが、ノーマン役が自分と重なりすぎていて自分も母が異常に好きで父親を殺したかったが、5歳の時に心臓発作で亡くなり、罪の意識を感じているといわれる。「グレース・ケリーが演じたら何でも許される」と嘆くと「既に王妃よ」とアルマが言い返し、ジャネット・リーを推薦する。リーは安物香水とランバンのMy Sinを使い分ける二重生活がマリオンの本質だと答え、胸が大きいのでシャワーのシーンを心配するが、カットの編集でつなぐと説得される。 憔悴したヒッチコックの目には殺人鬼エド・ゲインの幻が見えるようになる。撮影が始まり、ラストを話さないように宣誓させる。最後の10ページはアルマに任せてあるというが、優秀な脚本家で30年間ヒッチコックを支えてきたアルマは知人の脚本家ウィットフィールドに乞われて彼の別荘で『ドブロヴニク』の脚本の共同製作を始め、隠れ家に連れて行ったりして、ヒッチコックは妻の裏切りに静かに憤る。ヴェラ・マイルズとは『めまい』でヒロインに抜擢したら撮影2週間前に妊娠して、それ以来疎遠になっていて「女は分からない」と述懐。撮影がイメージどおりに進まず、高熱で倒れて遅れ、苛立ち、アルマの浮気を疑って大喧嘩となる。アルマはウィットフィールドが浮気している現場を目撃。映画会社にせかされて上映したパイロットフィルムが散々の評判で「ヒッチコック劇場」で2部に分けて放送したら、とまでいわれたことから、駄作を覚悟する。 嘆いても仕方がないとアルマが再編集を手伝う。音楽はいらないというが、バーナード・ハーマンが作曲して恐怖が増す。最初のベッドシーンも再撮影。2館だけで先行上映が決まり、上映後は誰も入れなくする。「予想通りの勝利」といわれる。アルマが「あなたの最大のヒット作になる」というと、ヒッチコックは「私たちの」と言い直し、「サスペンスの巨匠だから」という。 「こうして自宅とプールを失うことはなかった、次回作で実力が試されるといわれるが、まだ思い浮かばないが、ヒントはまもなく降りてくる」というヒッチコックの肩にカラスが舞い降りる。 アカデミー賞とは無縁だったものの、1979年に生涯貢献賞を取り、「この賞を人生の伴侶アルマと分かち合います」とスピーチした。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヒッチコック (映画)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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